ピリカ号とは?
ピリカ号とは阿寒バスが運行するガイド付きの定期観光バスです。
北海道東部の都市「釧路」を出発して阿寒摩周国立公園を一日で周遊します!
定期観光バスというと複数人での利用のイメージがあり一人旅だと少し敬遠してしまいそうですが、実際はガイドさんはいるもののガイドは移動中のバスの中だけで、現地では自由に行動することができるので一人旅でも参加しやすいです。
また、ピリカ号は「自由席で一人旅でも利用しやすい観光バス」と運行会社の阿寒バスも謳っており、一人旅WELCOME!!のとても良い雰囲気でした。
私は一人での参加でしたが他にも一人の人はちらほらいて、他には高齢のご夫婦や家族連れでの参加など老若男女の幅広い世代の人たちが利用していました!
今回の記事では、ピリカ号に実際に乗ってみた感想や気をつけた方が良い点をご紹介します。
ピリカ号で行ける場所
ピリカ号のツアーでは以下の場所に行くことができます。
■ 摩周湖第一展望台
■ 硫黄山
■ 屈斜路湖
■ 阿寒湖
阿寒湖はバスセンターがあり公共の路線バスを使っていくこともできます(本数はとても少ないです)が、その他の摩周湖第一展望台、硫黄山、屈斜路湖はバスや電車の公共交通機関で行くことは難しく実質不可能のため、レンタカーで行くのがメジャーな観光地です。
ただ、免許を持っていない人、免許を持っているけど全く運転しないペーパードライバー、慣れない土地で運転に自信がない人もたくさんいると思います!(ちなみに私はペーパードライバー)
折角北海道に来たのに、そんな人たちは行くことができないのか…
否!
このピリカ号に乗れば、1日で摩周湖第一展望台、硫黄山、屈斜路湖、阿寒湖を周ることができるのです!
ピリカ号のスケジュール
ピリカ号のタイムテーブルは下記の通りです。
釧路市内を8時に出発して17時に釧路市内に戻ってきます。1日を要するツアーとなります。
【スケジュール】(ピリカ号予約サイトより引用)
釧路駅前バスターミナル【8:00発】
MOOバスターミナル 【8:05発】
釧路プリンスホテル 【8:08発】
釧路湿原北斗展望台(車窓見学)
★摩周湖第1展望台(30分滞在)
★硫黄山(30分滞在)
★砂湯/屈斜路湖(20分滞在)
★阿寒湖温泉街(フリータイム120分) (降車可)
たんちょう釧路空港 (降車可)【16:10着】
釧路駅前バスターミナル(降車可)【16:50着】
MOOバスターミナル (降車可)【16:54着】
釧路プリンスホテル (降車可)【16:55着】
ピリカ号の予約と注意点
ピリカ号の予約
ピリカ号の予約は専用の予約サイトから行います。
ピリカ号予約の注意点
ピリカ号の予約をする上で注意したい点は、
どこで乗って、どこで降りるかです。
実は乗る場所と降りる場所を決めておくことが結構重要になってきます。
特に降りる場所が少し複雑で予め決めておかなければなりません。
乗車場所を決める
釧路市内から出発するピリカ号は釧路駅前バスターミナル、MOOバスターミナル、釧路プリンスホテルの3つの乗り場があります。始発は釧路駅前バスターミナルとなります。
席は指定されておらず自由席ですので始発の釧路駅前バスターミナルから乗る方が席の確保がしやすいです。
降車場所を決める
釧路市内から出発するピリカ号は3つの場所で降車(ツアー終了)することができます。
一つ目は乗車場所と同じ釧路市内(釧路駅前バスターミナル、MOOバスターミナル、釧路プリンスホテル)です。
二つ目はたんちょう釧路空港。
三つ目は阿寒湖温泉街。
👉空港を利用する人は降車場所をたんちょう釧路空港にします。料金は大人4,300円、小人2,150円です。 👉阿寒湖温泉街に宿泊する人は降車場所を阿寒湖温泉街にします。料金は大人3,290円、小人1,650円です。 👉釧路市内に戻ってくる人は降車場所を釧路市内にします。料金は大人4,600円、小人2,300円です
ここで、まず知っておく必要があるのが、ピリカ号が阿寒湖温泉街に到着する予定時刻は13時5分、2時間のフリータイムがあって阿寒湖温泉街を出発する時間は15時5分です。
阿寒湖といえばマリモが有名でマリモは実際に見る目的で訪れる人も多いと思います。マリモの展示を見るためには遊覧船に乗る必要があり、遊覧船の遊覧時間は85分を要します。
遊覧船の運行時間は基本1時間おきで、ピリカ号で阿寒湖を訪れた人が遊覧船に乗るとすれば14時発の遊覧船となります。阿寒湖に到着するのが13時5分ですので13時発の遊覧船には間に合いません。
ただ、14時発の遊覧船に乗ると前述の通り所要時間は85分、遊覧が終わるのは15時25分となります。ピリカ号の15時5分の出発時間には間に合わないのです。
このことから遊覧船に乗る人はピリカ号ではなく路線バスで釧路市内に戻ります。16時発の阿寒湖温泉バスセンターから釧路市内へ向かう路線バスです。
ピリカ号のチケットですが、阿寒湖から釧路市内へ路線バスで戻ってくる場合でも降車場所を釧路市内にして4,600円のピリカ号チケットを購入します。このピリカ号のチケットで帰りの路線バスに乗車することができるからです。(ピリカ号と路線バスの運行会社は同じ阿寒バス)
路線バスを利用する場合、実際の動きとしてはピリカ号のツアーは阿寒湖温泉街で降りて終了となるので降車場所が阿寒湖温泉街の3,290円のピリカ号チケットを購入してしまいそうです。しかしそうしてしまった場合、帰りの阿寒湖バスセンターから釧路市内までの路線バスの料金2,750円を別途支払う必要があり合計6,040円かかります。露路線バス代が含まれている4,600円のピリカ号チケットを購入した方がお得です。
なお、ピリカ号では13時5分に到着して出発が15時5分なので滞在時間は2時間です。路線バスで釧路市内へ戻る場合は路線バスの出発時刻は16時なので滞在時間は約3時間になります。遊覧船には乗らないけれど阿寒湖温泉街での滞在時間を少しでも増やしたい人も路線バスで釧路市内へ戻るほうが良いかもしれません。
遊覧船に乗らない人など最後までピリカ号を利用する人は15時5分に阿寒湖温泉街を発車するピリカ号に乗って空港や釧路市内へ向かいます。
👉ピリカ号のツアーを阿寒湖温泉街で終了して阿寒湖温泉街から路線バスで釧路市内に戻ることもできます。
👉降車場所が釧路市内のピリカ号のチケット(4,600円)で阿寒湖温泉街から釧路市内への路線バスに乗ることができます。もちろん、このチケットで路線バスではなくピリカ号で阿寒湖温泉街から釧路市内へ戻ることも可能です。
定期観光バス「ピリカ号」に乗車してみた
実際にピリカ号に乗車してみました。
1.出発は釧路駅前バスターミナル
今回、乗車場所は釧路駅前バスターミナルを選択しました。まず、釧路駅前バスターミナルのチケットカウンターで乗車券をもらいます。
釧路駅前バスターミナルのチケットカウンターは釧路駅横のスーパーホテルの1階にあります。
この釧路駅バスターミナルにはくしろバスと阿寒バスの2つのバス会社のカウンターがあります。ピリカ号を運行しているのは阿寒バスなので阿寒バスのチケットカウンターに行きます。
阿寒バスのチケットカウンターで名前などの予約情報を伝えると、乗車チケットをもらえます。
乗車チケットをもらったらバス乗り場へ向かいます。ピリカ号は15番乗り場からの出発です。
座席は自由席で先着順です。添乗員さんに予約情報を伝え乗車チケットを見せてバスに乗り込みます。
座席は2列+通路+2列で4列の配置です。
2.車内で降車場所の変更
釧路駅前バスターミナルでピリカ号に乗り込むと他の乗車場所であるMOOバスターミナル、釧路プリンスホテルへと順に向かいます。全ての場所で人が乗り込むと最初の目的地である摩周湖第1展望台へと向かいます。
道中、添乗員さんが一人一人バスの乗車チケットの確認を行なっていきます。
私はこのピリカ号に参加したものの最終目的地である阿寒湖温泉街に到着したらピリカ号のツアーを終了して、阿寒湖温泉街から釧路市内へは路線バス(阿寒バス)で戻ってくるつもりでした。
なので、降車場所を阿寒湖温泉としたピリカ号チケット(3,290円)を購入していました。
その旨を添乗員さんに伝えたところ、降車場所を釧路市内とした4,600円のピリカ号チケットにすればそのチケットで路線バス(阿寒湖バスターミナル→釧路市内)にも乗ることができるとのこと。
路線バスの料金2,750円を別途支払うよりも節約できますよと教えてもらいピリカ号のチケットを買い直すことにしました。
■ピリカ号チケット(釧路→釧路)4,600円(路線バス代金込み) ■ピリカ号チケット(釧路→阿寒)3,290円 / 路線バス(阿寒→釧路)2,750円 → 6,040円 1,440円お得!!
現在3,290円のピリカ号チケットを持っていて4,600円のピリカ号チケットに変更するので差額の1,310円を添乗員さんに支払います。
最初私のピリカ号のチケットは「釧路→阿寒」の3,290円に○が付けられていましたが、「釧路→釧路」の4,600円に○を付け直してもらいました。
また、阿寒湖温泉街でピリカ号ツアーを終了して路線バスで釧路市内へ戻る人がいないか添乗員さんが乗客全員に聞いていました。阿寒湖で遊覧船に乗る人や滞在時間を少しでも増やしたい人は路線バスで釧路市内に戻らなければなりません。(詳細は前述の通り)
帰りに路線バスに乗る人数を聞いているのはあらかじめ人数を把握してピリカ号を運行している阿寒バスの本部に連絡するとのこと。
帰りの路線バスはあくまで普通の路線バス。そんなに多くの人が乗ることができないからです。ピリカ号と路線バスは同じ阿寒バスが運行しているのであまりにも路線バスに乗る人が多い場合は臨時の路線バスも出す可能性もあるかもしれないとのことでした。
3.摩周湖第一展望台
最初に訪れたのは摩周湖第1展望台です。ここでの滞在時間は30分ほど。お土産施設やお手洗いもあります。
摩周湖は日本で最も透明度が高い湖です。展望台からは摩周ブルーと呼ばれる深い青の摩周湖を見ることができます。
余談ですが、路線バスのバス停を見つけました。1日1本で運行時期や本数が限られているので路線バスで訪れるのは難しそうですね。
4.硫黄山
次に訪れたのは硫黄山です。ここでの滞在時間は30分ほど。ここもお土産施設やお手洗いもあります。
到着すると硫黄のにおいが立ち込めます。
硫黄山はアイヌ語でアトサヌプリ(裸の山)と呼ばれる活火山です。
噴気孔から火山ガスが噴き出している様子を至近距離で見ることができます。
5.砂湯/屈斜路湖
次に訪れたのは硫黄山です。ここでの滞在時間は20分ほど。例に漏れずお土産施設やお手洗いもあります。
屈斜路湖は国内最大のカルデラ湖です。湖畔の砂浜を掘れば温泉が出てくる砂湯があります。
お土産施設では飲める温泉があり、何人か飲んでいる人を見かけました。
なお、この斜路湖では度々目撃証言のある未確認生物クッシーがいるようです。
6.阿寒湖温泉街
最終目的地の阿寒湖温泉街に到着しました。阿寒湖はマリモの生息地としても有名です。
ここで15時5分にピリカ号に戻ってきて釧路空港や釧路市内に向かう人たちと、ピリカ号のツアーを終了して阿寒湖温泉街に宿泊する人や路線バスで釧路市内に戻る人たちに別れます。
私は路線バスで釧路市内に戻るのでピリカ号のツアーはここで終了です。
忘れ物がないか車内を確認しピリカ号に別れを告げました。
昼食はこの阿寒湖温泉街でとることになります。私はピリカ号車内で添乗員さんに教えてもらったレイクロブスター天丼にしました。このレイクロブスターは阿寒湖で獲れる外来生物のウチダザリガニだそうです。
その他にも、阿寒湖温泉街にはアイヌコタンがあり楽しめます。
帰りは路線バスで阿寒湖バスセンターから釧路市内へ
一通り観光を終えて16時に近づいて来たので阿寒湖バスセンターへ向かいます。
阿寒湖バスセンターは阿寒湖温泉街のすぐ近くにあります。
なお、阿寒湖バスセンターの二階は素泊まりや日帰り入浴ができるようになっています。コインロッカーもあるので大きな荷物も預けることができます。
阿寒湖バスセンターから釧路市内へ向かう路線バスは16:00の便が最終なので乗り遅れないように注意が必要です。
阿寒湖バスセンターから釧路市内への所要時間は約2時間。
他にも旭川や北見へ向かうバスもあります。
阿寒湖BCのバス時刻表
まとめ
ピリカ号は一人でも気軽に参加できる観光バスでした。ツアー故に一箇所あたりの滞在時間は限られていますが、効率的にひがし北海道の代表的な観光スポットである阿寒摩周国立公園を周遊することができました。釧路に訪れた際には是非ピリカ号に乗車してみてはいかがでしょうか。